腫瘍内科・がんサポーティブケア
がんと共に生きる日々に、医療の力と寄り添いを。
腫瘍内科は、あまり聞きなじみのない診療科かもしれませんが、がん(悪性腫瘍)の診断や治療を専門とする内科です。
高齢化が進む日本では、いまや2人に1人ががんを経験する時代になっています。しかし、がん治療はこの10年ほどで大きく進歩しました。いわゆる「抗がん剤」(脱毛や吐き気などの副作用で知られる)に加え、分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬といった新しい薬による治療が盛んに行われるようになっています。これにより、かつては「不治の病」とされていた進行期のがんであっても、「寛解(=がんが長期にわたり落ち着いた状態)」となる患者さんが増えてきています。
当院の院長は、これら新しい薬剤の治療や副作用の管理に関して、大学病院で3年間、がんセンターで10年以上にわたり最前線で携わってきました。
その豊富な経験を、地域の皆さまに還元したいと考えています。
がん治療の総合的サポート
これらの新しい薬による治療は、原則として大きな病院でのみ実施されています。そのため、「がん以外の病気や症状で、大きな病院には受診しづらい」といった声を、この10年ほどの間に多く耳にしてきました。当院では、そうした患者さんにも気軽にご受診いただけるよう、抗がん剤治療の知識を備えた腫瘍内科専門医が診療にあたっています。
「抗がん剤を使っていると、他の病院では診てもらえないのでは」といった不安をお持ちの方も、どうぞ安心してご相談ください。受診の際には、現在受けている治療内容を正確に把握するため、説明文書やお薬手帳などをご持参くださいますようお願いいたします。
手術後の抗がん剤治療・ホルモン療法の連携治療
肺がんや乳がんでは、手術後に長期にわたる内服抗がん剤やホルモン療法が勧められています。当院では、腫瘍内科専門医である院長が、総合病院・がんセンター・大学病院と連携しながら、これらの治療にも対応いたします。
がんサバイバーの長期ケア
治療薬の進歩により、進行期のがんでも寛解に至る患者さんが増えてきました。その一方で、治療に伴う合併症のために、ホルモン補充療法を生涯にわたって続ける必要がある方なども増えています。こうした患者さんは、再発への不安を抱えながら、内服治療を続けつつ日常生活を送ることになります。
当院では、がん治療を行う病院と連携しながら、このような“がんサバイバー”の方々の長期的なフォローアップをお手伝いしたいと考えています。
このようながん患者さんを包括的に支える「がんサポーティブケア」は、まだ発展途上の分野であり、全国的にもこうした取り組みを行っているクリニックは限られています。
私たちは、患者さんと対話を重ねながら、できることを共に考え、共に歩んでいくことを大切にしています。